【2025年版】大阪のホタルスポット3選と見頃・鑑賞のコツ

初夏の夜を幻想的に彩るホタルの光。
大阪といえば都会のイメージが強いかもしれませんが、実は市内や近郊には、自然の中でホタル観賞を楽しめるスポットが数多く点在しています。
歴史ある神社の庭園でゆったりと眺めたり、渓流沿いを散策しながら幻想的な光を楽しんだり、静かな里山でホタルの舞いに癒されたり──大阪ならではの多彩なロケーションが魅力です。
この記事では、2025年におすすめしたいホタル観賞スポットを3か所厳選してご紹介。
さらに、ホタルが見られる時期や時間帯、種類などの基礎知識もあわせて解説します。
家族連れやカップルのお出かけに、ぜひ参考にしてみてください。
ホタル観賞の前に知っておきたい基礎知識

ホタルは湿度の高い環境を好む昆虫で、主に川沿いや山間部など自然豊かな場所に生息しています。
幼虫は水辺の草や落ち葉の中で過ごし、成虫になると夜間に飛びながら発光します。
近年では、都市部でも人工的に整備された場所で鑑賞できるようになっており、大阪市内でもホタルを楽しめるスポットが増えています。
ホタルの見頃は一般的に6月中旬から7月初旬で、特に湿度が高く、風が穏やかで月明かりの少ない夜(新月前後)に多く飛ぶ傾向があります。
観賞におすすめの時間帯は日没後から深夜にかけてです。
なかでも20時台、23時台、そして2時前後にピークを迎えるとされ、時間帯を選ぶことでより多くのホタルに出会える可能性が高まります。
大阪では主に「ゲンジボタル」「ヘイケボタル」「ヒメボタル」の3種類が見られます。
ゲンジボタルは大きく力強い光を放ち、飛びながら長めに発光します。
ヘイケボタルはやや小さく、点滅のテンポが速く控えめな光が特徴。
ヒメボタルは最も小型で、短い間隔で連続的に光る姿が幻想的です。
自然とホタルの共演を楽しめる「明治の森箕面国定公園」

大阪府北部に位置する「明治の森箕面国定公園」は、阪急大阪梅田駅から電車で約30分とアクセスも良く、自然豊かな環境の中でホタル観賞が楽しめる人気スポットです。
公園内の「箕面の滝」や滝道沿いの箕面川では、毎年6月中旬から下旬にかけて、ゲンジボタルが幻想的な光を放ちながら飛び交います。
観賞に最適な時間帯は20時~22時頃で、特に21時前後がピークとされています。
園内にはハイキングコースや川遊びスポット、カフェも点在しており、昼間から訪れて自然散策を楽しんだあと、夜にホタル鑑賞をするのもおすすめです。
また、例年6月には「箕面蛍テラス」と題し、川沿いのレストランがキャンドルの灯りでライトアップされ、特別メニューが楽しめる夜間営業イベントも開催されています。
この地域では、照明を白熱球からオレンジ系のやわらかい光に変更するなど、ホタルの生息環境に配慮した取り組みも行われており、訪れる人々にもマナーの啓発が行われています。
なお、公園内の滝道は自動車通行が禁止されているため、公共交通機関の利用が推奨されています。
専用駐車場はありませんが、近隣の箕面駅前駐車場や箕面大日駐車場の利用が可能です。
自然と調和した環境の中で、静かに舞うホタルの光を楽しめる箕面は、大人から子どもまで幅広い世代におすすめの癒しスポットです。
2日間だけの特別な体験、菅原神社でホタルに出会う

堺市堺区にある「菅原神社」は、学問の神・菅原道真公を祀る由緒ある神社で、地元では「堺天神」の愛称で親しまれています。
997年の創建とされ、境内には道真公自作の御神体を安置する本殿や、江戸初期の建築「紅梅軒」、名水として知られる「椿の井」など、歴史的建造物が点在する落ち着いた雰囲気の神社です。
この神社で毎年開催されるのが「ホタル観賞会」です。
普段は非公開の庭園が、年に2日間だけ一般開放され、幻想的なホタルの光を楽しむことができます。
2025年は6月13日(金)と14日(土)の開催が予定されており、庭園内ではゲンジボタルとヘイケボタルが舞う幻想的な光景が広がります。
ホタルは、境内の清らかな井戸水を小川に引いて育てられており、自然発生と人工飼育・放流を組み合わせた丁寧な管理が行われています。
観賞時間は夜20時~21時30分。
日没後のひととき、歴史ある庭園を静かに照らすホタルの光は、都会にいることを忘れさせてくれる癒しの時間となるでしょう。
アクセスは、南海本線「堺駅」や南海高野線「堺東駅」から徒歩約10分、または阪堺線「大小路駅」から徒歩約3分と便利です。
駐車場はありませんが、周辺にコインパーキングが多数あります。
歴史ある神社の庭園とホタルの舞が共演する、堺ならではの特別な2日間。
静けさの中に灯る命の光を、ぜひ現地で体感してみてください。
自然あふれる穴場スポット「奥山雨山自然公園」でホタル観賞を

大阪南部・熊取町にある「奥山雨山自然公園」は、四季折々の自然が楽しめる広大な公園で、春には約1000本のソメイヨシノが咲き誇る桜の名所としても知られています。
実はこの公園、5月下旬から6月上旬にかけてゲンジボタルが見られる穴場スポットでもあります。
公園内には清流が流れており、自然のままの環境でホタルが生息しています。
例年、100匹ほどのゲンジボタルが優雅に舞う姿を見ることができると言われています。
観賞のピーク時間は19時30分~20時頃と、比較的早めなのもファミリーに嬉しいポイントです。
例年「ゲンジボタル鑑賞会」も実施されていますが、詳細は熊取町の役場サイトなどで最新情報を確認してから訪れるのがおすすめです。
アクセスは、JR阪和線「熊取駅」から南海バスに乗車し、「大阪体育大学前」バス停下車後、徒歩約30分です。
車の場合は、阪和自動車道「貝塚IC」から約10分ほどです。
ややアクセスには時間がかかりますが、その分人混みを避けて、静かにホタル観賞を楽しめる隠れた癒しスポットです。
ホタル観賞前に知っておきたい大切なマナー
ホタルは非常に繊細な生き物で、少しの環境変化や人間の行動によって、その活動に大きな影響を受けます。
美しい光の舞を未来にも残していくために、観賞時にはいくつかのマナーを守ることが大切です。
まず注意したいのがライト類の使用です。
スマートフォンやカメラのフラッシュ、懐中電灯などの強い光は、ホタルの発光を妨げたり飛ばなくなったりする原因となります。
足元を照らす場合は、赤やオレンジ系の弱いライトを使い、周囲を照らさないように心がけましょう。
また、捕まえたり触ったりするのもNGです。
手の温度や油分で傷つくことがあり、命にかかわることもあります。
静かに観賞し、大声や音楽なども避けるのがマナーです。
さらに、虫よけスプレーの使用にも注意が必要です。
ホタルの生息環境に悪影響を及ぼす可能性があるため、できるだけ使用を控えるか、観賞エリアの外で使いましょう。
小さなお子さん連れの場合も、事前にルールを伝えておくと安心です。
自然と生き物への敬意を忘れず、静かでやさしい時間を過ごしたいですね。
大阪で出会う、初夏の夜の幻想──ホタル観賞に出かけよう
初夏の夜、静かな水辺や森の中で舞うホタルの光は、日常を忘れさせてくれる幻想的なひとときです。
大阪には、都会の喧騒を離れてホタル観賞が楽しめるスポットがいくつも存在します。
歴史ある神社から自然豊かな公園まで、それぞれ異なる魅力を持つ場所で、2025年もホタルたちがやさしく光を灯してくれるでしょう。
マナーを守りながら、家族や友人、大切な人と一緒に、この季節だけの特別な夜を楽しんでみてください。
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